浸食 カトル
「アンナ」
「……」
チラリと横目でカトル君を見ると
カトル君は嬉しそうに笑ってて
なんだか少し、
悔しくて
そっぽを向いてしまう
だけど、
赤くなってる頬は誤魔化せないらしい
「アーンナ…?ね、ごめんね」
アンナが可愛いからつい。
なんてクスクス笑いながら言うカトル君に私はまた頬が熱くなる
だって、
カトル君…止めててくれなかった。
………初めてだったのに。
「まだ、怒ってる?」
止められなくて、ごめんね。
なんて
恥ずかしい事言わないで欲しい。
そう言いたいのに
「………」
しゅーん…
って言う効果音が付きそうな表情で私を見るから
それに弱い私は「うぅ…」っとやっぱり真っ赤になるしかなくて。
「アンナ、愛してる」
「わ……私も…カトル君が」
大好きだよ。
そう呟くように言ったらカトル君はぎゅっと私を抱き締めてニッコリ笑った
あ
さっきの悲しそうな表情は嘘だったんだ
それにムッとする前に
カトル君は私の頬に小さくキスをして
囁くようにこう言った
「僕はそれよりも、ずっとずっと大好きだよ」
って。
ああ
私はカトル君が好きで好きで仕方ないみたい
浸食されたのはお互い様のようです
end
カトルの男声は反則です
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