オタク☆Dream2 3 「どっ…、どい…てよ」 振り絞って出した声は微かに震えていた。 「どいてほしいの?」 聞き返すなよ…! 『うん』って俺が即答で言えると思うか? 「んっ…ぅ、んッ――」 郁也の唇が俺の唇に重なると次に、瞼、頬、耳にへと軽くキスを落としていく。 「返事…、聞かせて?」 耳元で囁かれる。 「ふっ…あッ…!」 耳の中に舌が入り込んできた。 「淳…」 耳の中に吐息がかかるとブルリと身体が震える。 「っふ…、俺…郁也の事…」 降参したかのように口を開く。 「俺が…何?」 優しく囁やくと淳の顎を掴み再び唇にキスをする。 「はっ…ぁ、っ…き…」 「聞こえないよ?」 「好ッ――…きっ…」 今日も絶好調に流されてます俺!! 「本当〜?良かった〜!」 「うわっ!抱き着くなっ」 ギュウ、と力強く抱きしめられる。 痛いんだけど…。 「なら、OKって事だよね?」 改めて言われると恥ずかしいものである。 「…う、うん…」 言ってしまった以上は訂正出来ない。 「なら…、」 なにやら郁也は紙袋から何かを取り出しているようだ。 気になってたんだよね。 遊びに来るなり大きな紙袋を手提げに持って来てさ――。 ←→ [戻る] |