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その他

 


心配になって声をかけようとしたとき、シンがその真紅の瞳を向けてきた。




「アスランは、俺が用もなく来ちゃいけないって言うんですか?」


「え?」



「だって……」


シンは、ゆっくりとアスランに近づく。



「だって、俺たち恋人同士でしょ?」



「こ……っ!?///」




た、確かに、シンの気持ちを受け入れ、初夜も済ましているが、しかし。


恋人といわれるとどうしようもなく恥ずかしい。




「アスランは俺のこと、恋人だと思ってないんですか? もしかして、軽い冗談だったとか……?」


「なっ……違う! そんなこと!」



(あんなことが冗談でできるほど、俺は器用じゃない……!)


シンと体を結んだとき、初めてのことばかりで、激しい動揺と、すごいショックだったのを覚えている。


しかし、そこまでしたのに拒否しなかったのは、相手がシンだったから。



シンだから、恋人になろうと思ったのだ。



それなのに、シンは疑うのか。




不安気に揺れる、シンの目を見つめる。


「……シン」


視線だけで想いが伝わればいいのに、と思う。


シンの気持ちがわかって、そしてシンも俺の気持ちをわかってくれたら。



俺は口に出すのがヘタだからシンを不安にさせるのだ。



いたらない自分を叱咤する。




「シン。俺は口下手だし、どうしたら伝わるかわからないが……この気持ちをわかってほしい。お前を不安にさせて本当に俺は――…」

「じゃあコレに着替えてください」




「……は?」


「愛を確かめるためです。さ、どうぞ」


「え?」




着替え?


着替える必要がどこにあるかとも思ったが、これで愛が確かめられるということなら、とその袋を受け取った。






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