side:Sawada Tsunayoshi
オレ達が未来の世界に飛ばされて、20日が過ぎた。
連日修行でケガが耐えないけど、過去に帰る為には、ミルフィオーレに太刀打ち出来る力が必要なんだ…。
突然、オレ達がいるボンゴレの日本アジト内に警報が響く。
モニターには、コンマが並んでいた。
「我々の隠語でコンマとは切り落とした頭…つまり殺しの暗号。
暗殺部隊のコードです!」
ジャンニーニの言う暗殺部隊。
オレ達にはその心当たりがあった。
「ボンゴレ特殊暗殺部隊…」
オレがそう呟いたとき、
『う゛お゛お゛おおい!!』
耳を劈くような大音量がアジトを揺らした。
「じゅ、10年後の」
「スクアーロ!」
10年経っても、あの大声量は健在みたいだ。
山本はスクアーロの元気な様子に安心したようで、笑顔になっている。
『いいかぁ!?今はそこを動くんじゃねぇ。
外に新しいリングの反応があってもだぁ!』
スクアーロは先ほどレーダーに映った黒曜ランドのリング反応の事を言っているのだ。
『ちょ…声が大きいですよスクアーロさん』
―――え。
『う゛お゛おい、さくら…!今は仕事中だぁ』
『だって、ベルさんがスクアーロさんが煩いから黙らせろって』
俺達は、画面に映った人影を見て目を疑う。
スクアーロの隣に知らない女の子がいた。しかも、顔立ちからしておそらく日本人だ。
「な…誰だ、この女!」
「ヴァリアーの新しいメンバーか?初めて見るな」
獄寺くんや山本も同じ事を思ったようで、驚きの色を隠せないでいる。
すると、モニターにまた人影が映った。
『じっとしてりゃ、わっかりやすい指示があるから、それまでいい子にしてろってことな!お子様達』
「ナイフ野郎!」
ベルフェゴールの登場で獄寺くんが反応する。
スクアーロは鬱陶しそうに叫んだ。
『う゛お゛おいてめぇなにしにきたぁ!』
『さくらの付き添い♪だって王子暇だし』
『チッ…まあいい。う゛お゛おいクソガキどもぉ!
またこの世で会えると良いなぁ!それまで生きてみろぉ!!』
スクアーロの言葉を最後に、映像はぷっつり切れた。
それにしてもあの女の子…さくらと呼ばれていた。
ヴァリアーの新しいメンバー?
オレはそればかりが気がかりだった。
―――ミルフィオーレ攻撃まであと5日
なぜか心惹かれる
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