「スクアーロさん…私…」
「っ…すまねえ。怖がらせるつもりは…」
お互い、痛い沈黙が続く。
私はどうしていいか分からず、黙ってスクアーロさんに抱きついた。
「ゔお゙おいっ…さくらっ!?」
「スクアーロさんは、スクアーロさんです」
「…は」
「マフィアが…暗殺部隊がなんですか!
ヴァリアーのみんなは、こんなに優しくて、温かくて…。
人殺しだって関係ありません!私は…」
―――私は、
「スクアーロさんが誰より優しいことを知ってますから」
「な゙…っ」
赤面するスクアーロさんに笑いかける。
「話してくれてありがとうございます」
「あ、あ゙あ…」
「そう言えば、敵ってどんな敵なんですか?」
私がそう訊けば、スクアーロさんは少し眉間にシワを寄せた。
「…ミルフィオーレファミリーと言う、この時代では最強とも言えるファミリーだぁ」
「!!」
ミルフィオーレ。
聞き覚えのある名前に私は身を固くした。
その時足音が聞こえ、ヴァリアーの下っ端隊員が顔を出す。
「スクアーロ様、大変です!!
ボンゴレ本部がミルフィオーレファミリーの攻撃により、ほぼ壊滅状態にあるとの報告が入りました」
「な゙…なんだとぉ!?」
下っ端隊員(ロッシという名前らしい)は私に目を向ける。
「さくら様でいらっしゃいますね?
このままでは、貴女の身が危険に晒されてしまいます。
どうかボンゴレの日本支部へお逃げ下さい」
「……いや、心配はいらねぇ」
ロッシさんの言葉を受け、スクアーロさんが私の頭に手を置いた。
「さくらは、オレが守るからなぁ」
「スクアーロさん…」
「ししっ、"オレ達"な」
いつのまにか私たちの周りにはベルさん、フランさん、ルッスーリアさん、レヴィさん、そしてザンザスさんがいた。
「ボンゴレとさくらは…オレ達が守る。
命にかえてもな」
オレ達のお姫さま
(私は、みんなが大好きです)
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