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子ルーク×子アッシュ(双子)










子供の








アッシュは毎日、勉強ばかりさせられている。
父の後を継ぐ為に。


「アッシュは毎日勉強ばかりして、辛くないの…?」


アッシュの弟、ルークはいつも思っていた疑問をアッシュに問いかけた。
どうして双子なのに、アッシュだけこんなにも勉強をしなくてはいけないのか。
この世に生を受けたのは同じなのに、お腹から出てきたのが数秒違うだけで、どうして。
不公平、だ。


「俺だけ自由なんて、おかしいよ。俺もアッシュと一緒がいい…!」


アッシュだけ縛られて、自分だけが自由。
父が、母が、世界が、神が。
全ての者がそのことを赦しても、ルーク自身だけは、それを赦さない。
アッシュがいない自由なんて。
無意味に等しい。
アッシュと自分は、離れてはいけない。
何でも、一緒。
全て、一緒。
アッシュが勉強するなら、自分もやる。
アッシュが辛いのなら、自分も辛い思いを味わう。
ずっとアッシュと同じ。
これは双子だからとか、そんな次元の話じゃない。
ただ―――


「アッシュが、一番大切なんだ…!」


この感情がなんなのか、わからない。
でも、兄弟としてではない。
家族としてでもない。
一人の人間として、アッシュが大切なのだ。
だから、置いて、行かないで。


「アッシュ……」
「ルーク、ありがとう。でも、勉強するのは辛くないよ!だって」


アッシュはそこで一回区切り、ルークの両手を自分の両手で握った。
アッシュの小さい手から、ルークの小さい手に、伝わる。
優しい、大切な人の体温が。


「ルークが傍に居てくれるから、それだけで、俺は幸せだもん!」


その言葉を聞いた瞬間。
その可愛らしい笑顔を見た瞬間。
自分はアッシュに恋をしているのだと。
アッシュが、好き、なのだと。
ルークは、理解した。
でも、それに嫌悪感はなかった。
寧ろ、心地良かった。
だから、誓う。


「じゃあ俺、ずっとアッシュと一緒にいる!俺が守ってあげる!」
「ルーク?」
「アッシュ、好きだよ。大好き!」


自分がアッシュの王子様になるのだ、と―――






名前のない感情に、愛と








Fin








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子アスは素直で可愛いと思う。
ツンデレでも乙女でも萌える!






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