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黒子のバスケ
HSK(ハイスペック彼氏) 高尾(甘)


秀徳高校。
バスケで有名なこの高校に私は通っている。



「美伊(ミイ)。バスケ部のマネージャーはやらないのか?」

『うん。やらない。
やだよ、あんなバスケする人がいる部なんて』

「……」


私の隣を歩くこの男(登校中にばったり出会った)。
中学時代部活が同じだった。
彼は、帝光中バスケ部だった緑間真太郎。
キセキの世代の1人。


「あれ?真ちゃんが女の子と歩いてるなんて珍しーじゃん。
ナニナニ、彼女なの?ww」

「高尾…」


後ろからかけられた声に、私は少し驚いた。
真太郎は、額に青筋を浮かべ、なにかに耐えていた。


「……帝光の美伊夢也(ユウナ)さん?」

『…そう、だけど?』

「俺、高尾和成ってーの。よろしく」


人懐っこく笑う彼から目が離せず、頷くことしかできなかった。


「あ、美伊さん………夢也ちゃんって呼んでいい?」

『…いいよ』


やっと発することのできた声は、少し震えているように聞こえた。


「夢也ちゃんさ、高校じゃマネージャーやんねーの?
俺としては、やってくれたら嬉しいんだけどなー」

「高尾、何故お前がマネージャーの事を知っているのだよ」

「夢也ちゃん帝光にいたとき、真ちゃん達のマネージャーしてたっしょ。
俺、中学ん時に1回だけ帝光と試合したことあっからさ、知ってんのよ?」


ニッっと笑う彼が、嬉しそうに見えるのは、気のせいだろうか。


『やらないよ、マネージャーなんて。
バスケには、もう関わらない。関わりたくない』

「………」

「え……、なんで」

『キセキの世代を作り上げたのは私。
彼らのプレイにチームなんてない。
ううん、元々はあったの。けど、なくなった。






私のせいで、変わってしまった』


そう、だからもう関わらない。
関わりたくない。


「……ん……か……ね…よ」

『え?』

「んなの関係ねーよ!!」

『っ!?』


驚いた。
真太郎も、隣で驚いていた。


「昔が何だってんだよ!!
今のお前は、秀徳の美伊夢也だろ!?
昔がどうとか、どーでもいいじゃねーかよ!!」


自分から、逃げんな!!


その言葉に、救われた気がした。
私 は、逃げてたんだ。
自分から、キセキの世代の彼らから。

もう、大切なものを失いたくないと。

けど、それじゃダメなんだ。
逃げちゃダメなんだ。


『高尾くん、真太郎』


今度は、大切にしよう。


『私、』


ううん、違う。
このチームで読んでよかったの思い知らせてやるんだ。


『マネージャー』


だから、大切にしよう。


『やるよ』


今からできる、大切な仲間を。













――――――おまけ―――――――


「いやー、にしてもさ夢也ちゃんがマネージャーやってくれて嬉しいよ、俺」

『マネージャーをやるからには、ちゃんち教えてあげるから、チームプレーの大切さを』

「俺、夢也ちゃんのそーゆーこと大好きww」

『え……?』

「てか、中学ん時から好きだったし」

『初耳なんだけど?』

「うん、だから改めて言わせてな。
夢也ちゃんのことが、中学の時から好きだった。初めて見たのは帝光との試合の時。
多分、一目惚れ。
んで、今は好きじゃ収まんない。大好き。」

『高尾くん……』



「だから俺と、





付き合ってください」

『……ホント、HSKってこういう人のこと言うのかな。

こちらこそ、よろしく。和成』















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どこら辺がハイスペック?

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