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短話.
彼女は現在デレ期です
「骸君!」
「…なんですか?」

鬱陶しそうな顔されたけど気にしない。
もう慣れたしね。
でも、

「…たまには骸君から甘えてよ」

やっぱり彼氏として少しくらい甘えてほしいわけで。
話しかけるたびに「鬱陶しい」「気持ち悪い」「死んでしまえ」なんて言われたら尚更。

「……………。」


うん、無言。
喋ってくれない、怖いよ骸君。

「…うん、ごめんね?やっぱりもう何も言わないからさ、機嫌直して、…よ………、」

骸君がのそのそソファーから立ち上がって歩いてきたと思ったら抱きつかれる。

え、これ夢?
っていうか骸君顔真っ赤なんだけど、…可愛い。


「え、骸君?」
「……たまには僕だって甘えたくなります。それに好きでいつもツンツンしてる訳じゃありません」
「…うん、」
「素直に、なれないだけです」



服をぎゅ、っと握られる。
あー、ほんと可愛い、幸せ。


「…だから飽きたり、しないでくださいね…。」
「当たり前じゃん、僕は骸君大好きなんだから」
「………僕も大好きです」


…あ、僕今なら空飛べるよ。
羽生える(生えてるけど。

「今日はいっぱい甘えても構いませんか?」
「え、や、うん、うん、全然いいよ、寧ろかむばっく!」
「…クフフ。面白い人ですね」
「…可愛い人ですね、骸君は」

ちょっと意地悪して真似してやるとまた真っ赤になる。



「骸君りんごみたいだよ」
「…貴方が恥ずかしげも無くか、可愛いとか…言うからです」
「だって可愛いんだもん」
「……そうですか。」
「…ね、骸君」
「なんですか?」



細い腕が僕の首に回される。



「たまにでいいから、また甘えてね」



ピンク色の唇にちゅ、と口付けた。





彼女は現在デレ期です。

(大好きだよ)
(僕もです)
(…愛してる)
(…!………僕も、…同じですよ)

−愛してるは、まだ言えないけど−


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