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リトルドッグ!ちゃれんじ!



そしておれは、スザクの頬に、口付けた。





今は春休み。
それは、小学校を卒業したスザクにも、そして高校に通うおれにも当てはまることで、だから、やっぱり今日もおれは、お隣の小学生(春からは中学生)の彼と、会っていた。
ずっと可愛がっていたスザクが、中学生に、そして、小学校を卒業する少しは前に、おれと彼の関係は、幼馴染みから、いわゆる恋人という呼び方にかわった。
ちなみに告白してきたのはスザク。

それから、まぁ、お互いに大人の階段を上り、あの落ち着きのないスザクも(認めたくないけど大人の階段を上ってから)だいぶ大人しくなったと思ったのに、なぜ、おれが、スザクに強請されて、キスなんかしているのか。
ことの始まりは、つい先日あったスザクの卒業発表会にあった。
その発表会に、呼ばれ、行ったは良いものの、一緒に行ったC.Cが余計な事を言ったから、それからスザクの機嫌は最悪だった。
そして、おれは、今日、スザクの部屋に呼ばれた。

「ねぇ、ルルは、オレが好き?」
「だから、そうだと、あれは誤解だと言ってるだろう」
「・・・ちゃんと言ってよ」
「・・・好きだよ」

しかし、何時もなら、ここで笑顔になるスザクは、今回の事はさすがにショックだったのか、おれにひっつき、そして言ってきた。
ちなみに、上目使い、だったりする。

「じゃあ、オレの言うこと、聞いてくれる?」
「・・・・なんだ?」
「きす」
「は?」
「だから、きす」


そして、冒頭に、戻る。
ちゅ、と軽くリップ音を立てて離れると、しかしそこには、非常に不満そうなスザクがいた。
さっきまではまるで耳がたれた犬みたいだったのに、もうその姿はない。
・・・現金なやつめ!

「そういうのじゃない」
「キスはキスだろ」
「違う!俺がして欲しかったのは、」

がっと襟元を掴まれ、そして、口内を、荒らされた。いきなり何をするんだ!
というか、誰がするかこんなこと!!

「・・・ん、こういうのを、して欲しかった、んだけど」
「・・・っ、だ、だか、ら、こ、今回だけ!だからな!」

あぁ、もう、恥ずかしくてやっていられない!
だから、なんでおれはこんな年下にいいようにされてるんだ、とか、なんだか流されている気がする、とか、いいたいことはたくさんあるけれども、でも、その、確かにこの間、C.Cを誘ってしまったのはおれだし、少しは責任あるかな、とか思って、しょうがなく、本当に不本意だけれども、その、期待というやつに、答えてやった。

最初は、軽く口に触れて、そして、あとはいつもスザクがやってくるように、してみる。
スザクの口は、少し開いていたから、舌を入れやすい。
・・・そういえば、おれからしたのって初めてじゃないか?

「んぅ・・・っ、・・・ん」
「・・・るる、ん・・・」

認めたくないが、自分でやってみたら如何にスザクの方がうまいかが、わかってしまった。
・・・なんてことだ!!

「・・・も、う、いいだろ?」
「・・・ルルはいいの?」
「・・・は?」

なにが?
そして、スザクはにっこりと、笑った。
・・・ちょっと待て。
なんだ、この、以前にも感じたことのあるこの予感は。
絶対、いいことじゃない、ろくなことじゃない!
「だって、ルル、我慢してそう」
「は、なに、が、って、ちょ!?」

何を我慢してると言うのかと思いきや、すっかり調子に乗ったスザクは、だから、ズボン越しに、そこに、触れてきた。
まさか、まさか、またこのパターンなのか!?

「ちょ、やめ、ん!」
「えー、あ、でもさっき、ルル、おれの言うこと聞いてくれるって言ったじゃん!」
「あ、あれは、」
「え、あれ嘘?」
「ちがっ!」

だから、話すか触るかのどっちかにしろ、というかむしろ、触るな!
そう叫びたいが、言葉は切れ切れとしか発せなく、
そして、いつの間にか、さっきまでスザクがおれに抱きついていたのに、おれが、スザクに抱きつく形になっていた。

「ルルってさー、感じやすいよね。大変じゃない?」
「こんな、こと、・・・あ、ぅ・・・するの、おま、ひっ・・・」

もぞもぞと胸元で、何かが動いているかと思いきや、だからそれは、毎回のごとく、スザクの手で、そして、片方の手は、首筋を、撫でてきた。

「ひっ!」
「・・・ねぇ、一人ってどうやるの?ルルってできるの?こんなで」
「ば、ば、か・・・ぁ、や・・する、な!」

結局、こいつは全然落ち込んですらいないじゃないか!
しかも思考は、なぜかおれの、心配。
余計なお世話だ!!
だいたい、おれだって男で、思春期なんだから、その、一人でだって、す、することは、ある!

「あ!じゃあさ、おれに教えて?一人でする、やりかた」
「・・・・・はぁ!?ちょ、なんでそんなの、おれが!?」
「だから、何でも言うこと聞いてくれるっていったじゃん」

そう言って、スザクは、おれから離れた。
そして、傍にあったクッションをぎゅっと抱きしめ、とても期待した、好奇心満ち溢れるきらきらした瞳で、言ってきた。
言ってることと、表情が、まったくもってあっていない!
けれども、おれも、スザクに触られて、だから、俺だって、思春期なんだ!あんなことされて、それで平気なはずも、なく、だから、

「・・・ん、・・・あ、ひぁ、・・・」

自分で、チャックをはずして、そして、それに、触れてみた。
そうだ、ここはおれの部屋だと思い込むんだ。
誰もいない誰もいない誰もいない。

「いつもこうやってるの?」
「うる、さ、・・・あぅ!」

ひょこりとスザクは近づき、そしてつぶやくと、おれの返答を聞かずに、それを、く、く、口に、いれやがった・・・!!!
びっくりして手を外そうとすると、おれの手の上に、スザクのまだおれより小さな手が重なる。

「ほのままひゃって?」
「な、に・・・あ、あ、あ、・・・や!」

口に入れたまま喋るな!!!
もごもごとスザクは言って、けれども咥えたまま。
なんだこれはなんだこれはなんだこれは!!??
前代未聞だ、どうしてスザクが咥えてる!?

「きもひぃ?」
「やだ、・・・あ、す、ざ、・・・あ、はな、はなせ、は、」

んぅ、と小さく、スザクの声が聞こえる。
まずい、早く放してもらわないと!!
しかし、いくら、身体が震えようが、訴えてみようが、全然動く気配のない、スザク。
まさかこいつ、このまま飲む気じゃ・・・!!!

「だめ、だ、すざく、す、・・・!あ、あぁ!!」

手は、まだスザクの手に押さえられて、それに触れたままで、だから、スザクが先端をかり、と噛んだときに、身体は痙攣し、そして、それが、どくりとしたのが、わかった。
そして、スザクは、ちゅ、と吸う。
そんなことされたら、もう、




「ごちそうさまでした」




満面の笑みで、スザクは、笑った。
そんな子犬も、春から中学生。




浮気したらお仕置きね?
おれは悪くないのに!!







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