[携帯モード] [URL送信]

∞陰陽道探究∞
平安京と天皇(3)

高い玉座に座り御簾(みす)
の奥から百官たちを見下
ろす…いかにも絶対の
権威者というかたちの
構図ですが、実際には
天皇の権力は国政の全般
にはおよんでなかった。


天に通じる天子である
いっぽう、俗世に君臨する
皇帝になるのが、
天皇という言葉の意味です

ところが、平安の初期に
藤原氏が大臣職を独占を
して以来、国政の実権は
大臣が握りつづけていた。

よって大極殿において
天皇がとりしきった
政務は、百官の勤務評定
のほかは、即位式、祝賀
祝祭、大祓などの儀式に
かぎられていた。


しかしながら、ここで
注目しなければいけない
ポイントがあります。


豊穣(ほうじょう)を祝う
祭りや悪霊・飢饉・疫病を
退散させる祓いは、
いずれも神(森羅万象)と
通じ合う儀式にほか
ならないですから。


つまり、皇帝としての
実権を奪われた天皇も
天子としての強大な実権
を独占しつづけていた
わけです。


七世紀に蘇我大臣家が
出現して以来、国事は
大臣(その体制は
蘇我氏に代って台頭した
藤原氏に受け継がれた)


神事は天皇という不文律
が出来上がっていったの
ですが、その間にも神事
には国事以上の権威が
与えられていたのです。



[*前頁へ][次頁へ#]

6/7ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!