[携帯モード] [URL送信]

∞陰陽道探究∞
魔界と陰陽師の霊戦[4]
魔物。

『「蠱毒(こどく)」』


陰陽道の祈祷術は人々を
呪い精神を狂わす呪詛を
生み出した…


それも魔物なのです。

呪詛を重大犯罪と認める

平安の世においては、
呪詛の痕跡は…
殺人計画の厳然たる
物的証拠とされた。


呪詛や呪殺のなかでも
もっとも恐ろしい道具と
考えられていたのは


ヒトカタでもマジモノ
でもなかった。


平安の陰陽師たちが
最強の呪殺兵器と
認めていたのは

「蠱毒(こどく)」だった
毒蛇、百足、蜘蛛、蝦蟇
(がま)などを使って

黒焼きにした黒い粉

それが…蠱毒である


この黒い粉には、
いろいろと使い方があった

呪詛の呪文を唱えながら

目に見えない部分では
蠱毒の邪気と蠱毒で
呼びつけた魔物を併用し

または怨念のこもった
黒い粉を
直接、相手に振り付ける

または家の床下に埋める

など…そのいずれの
方法によっても、

怨敵は…原因不明の
悪病になり死となると
されていた


しかし、呪詛の祈祷に
たいしては調伏祈祷
(ちょうぶく)があるように、


この蠱毒にも秘密の
対処方法があった…。


陰陽道の相剋の思想は
ここに応用されており


蠱毒の媒体や素材の
ひとつひとつは相剋の
関係にあるとされていた。

「毒を以て毒を制する」
という言葉どおり

(魔物を以て魔物を制する)
つまり
蠱毒の解毒作用をもたらす

文字どおり「毒対毒」の
意味で打ち合わせて無に
する対処方法があった。


それは秘伝とされていて
秘密のベールに包まれて
いるのである。

つまり、蠱毒を制する
には蠱毒を使う意味合い
から……

むやみやたらに使う術
ではないからである。



[*前頁へ][次頁へ#]

4/8ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!