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郷愁モラトリアム‖背後の死神


私の後ろには死神が居た


死神は時々人間の肉が食べたいと行った

私は其れを倫理に反すると言った

死神は不可解な表情をした





私は何時も死神と居た

死神は何時も私の耳元で囁いた


生き血をおくれと


私は、其れは鬼畜のする事だと言った


死神は私の血を少しずつ奪う事にした





死神は時々私の腕を掴んだ

痛いかいと聞いて来るので


私は勿論痛いさと振り払う


死神の手形は細く、アラベスクの様に

其れでも、死神は何度も腕を掴んだ

そして私は泣く事は決して無かった





死神は眠らなかった

眠る私を時々起こした


死神は私の耳元でシャウトした

私は耳に走る激痛で眼を醒ます

死神は夜は淋しいんだと言った

私は何も言えなかった




死神は時々私の首に触れた

酷く冷たかった


何故だか泣きたくなった


死神はもう二度と首には触れなかった






そして今も死神は私の傍に居る

死神らしく死を囁く事も有る

時々とんでもなくセンチメンタルで哲学的だったりする

だから未だ私は死神を離す事が出来ない





(世界中の子供たちよ、さようなら)




end


あきゅろす。
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