どこにもない2‖現#*佐幸単品でも読めます
「佐助ー、風呂開いたぞ」
ペタペタと半裸で出て来た幸村に、佐助はシャツを放った。
「はいはい。ってか、シッポちゃんと拭いて!」
「シッポ…?」
「後ろの長いの!」
うむ、と言う前にタオルを奪ってガシガシと頭を拭いた。
「うぅ、む…」
「風邪ひくでしょ?」
「すまぬな」
「いーえ」
半裸にムラッと来たが、そこは精神力でカバー。
サクサク入ってサクサク出ます。
其の分、夜が長く成るじゃん?
**
「旦ぁ那っ」
べったりと張り付けば、何だと飼い犬を撫でる様に佐助の頭を撫でる。
「溜まったんだよねー」
「───なっ…」
「もー旦那でしかイけない」
「は、は、破廉恥!」
「そ。俺様破廉恥なの。だから、部屋行こっか」
「え、あ、まっ…」
幸村の身体を軽々と抱き上げて、自身のベッドに降ろす。
「ね、駄目?」
「いや、あの、その」
「良いよねぇ」
ベッドに押し倒して仕舞えばこっちのペース。
服を脱がして胸の突起を愛撫する。
「っは…」
これだけで、緩く立ち上がる。
「ごめんね〜、結構放っといて。溜まっちゃった?」
ワザと羞恥を煽る言葉を選んで投げ掛ける。
案の定、頬は赤く染まった。
「かーわいい」
「う、るさい…!」
緩くしごいて、幸村の先走りで後ろを解す。
「う、ぁんッ…」
身体を捩って、僅かな抵抗。
「挿れるだけでキモチイイ?」
「ばか…も…っ」
「ふぅん。身体は正直だよなぁ。」
指を引き抜くと、幸村は佐助の身体を強く引き寄せた。
「未だ、慣れない?」
少し笑って、宥める様にキスをする。
「慣れない、が、大丈夫だ…っ」
僅かに身体を震わせながら、懸命に応える。
「そっか、…快楽に弱い旦那が好きだよ。」
「そ、んなじゃ、ぁっぁああっ」
佐助は前触れも無く、突然押し込んだ。
覚悟して居なかった幸村は、白い首を限界まで反らせて善がった。
「き…きゅに、するなぁ…っ」
「だって…こうした方が反応が正直で可愛いんだもん」
悪びれも無く佐助は笑った。
腰を動かすたびに、甘ったるい声が漏れる。
「ね、キモチイイでしょ?」
反らされた首に舌を這わせる。
(旦那を抱く度に、この白い首を絞めてみたくなる)
「旦那さぁ…っ」
汗で湿る身体に指を這わす。
「な、んだっ…」
息をするのも苦しいだろうに、律儀に返事をする。
(可愛いなー)
指を鎖骨に乗せ、軽く爪を立てた。
「ぅあっ!」
「痛いコトされるの、好きでしょ」
「っ……解ら、ん」
ふるふると力無く首を振って、生理的な涙を拭った。
「ウソ。だって凄ッい締まるもん。」
再び強く胸の突起を摘まみ上げる。
「ひぁっ!言う…なぁっ」
「、もうイッちゃいそう?」
「んっ…」
首を必死に縦に振って、佐助の首に腕を絡み付かせて、力任せに引き寄せた。
「ちょ、痛いよ」
「ぅ、済まぬ…」
少しだけ緩く成った隙に、幸村自身を撫で上げる。
「うぁっ」
(かぁーわいい)
湿った首筋に顔を埋めて、柔らかい幸村の匂いを堪能する。
「う、ぅう」
「ね、ナカに出していい?」
「ん…っ」
「幸村、好き」
注挿を速めて、前立腺を強く押す。
「さす、あ───っ」
内腿が震え、幸村が達したと同時に後孔が締まり、
「っぅ…!」
「ふぁ……っ」
白濁を最奥に吐き出すと、ゆっくり自身を引き抜いた。
幸村は崩れる様に寝付いて、佐助は互いのベタつく身体を拭き清めて、再び隣で眠った。
**
「さぁって───お仕事しますか」
鼻につく有機的な臭い。
何処にも無い筈の臭いがべったりと身体につく。
(旦那と居るときは全然しなかったのになぁ…)
つん、と、鼻が麻痺する程に、不快な臭い。
生臭い方が未だマシだと、粘付く血の臭いを付ける。
(───早く帰りたいなぁ)
end
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