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黒白ノ風
179 組手
 「ミラクルパーンチ!」
組み手が始まって早々、私は自分でも意味不明な用語を発してサスケに拳を振る。

それをサスケは軽々とかわし、蹴りを一発。

私はそれを片手で受け止め、その片手を手前に引き、サスケの体勢を崩した。
そして前のめりになったサスケに私の拳が襲う。

体勢を崩したままのサスケはわざと地面に手をつく。
そして体を翻して回し蹴りを放ち、私の拳を弾いた。
その反動で体勢を立て直したサスケは勢いのついた肘を私に振り下ろしたのだった。

 「うわっ!…レディの顔に傷でもついたらどうするのさ!?」
サスケの肘を受け止めながらもう片方の手を振り上げ、サスケを突き放す。

 「くっ…レディ?そんなもんどこにいるんだ?」
サスケは言ってのけた。
…あ、今少し傷ついたぞ私。
 「ここにいるよv」
 「ふざけるなよ、っと!」
サスケは低くしゃがんだかと思えば私に足ばらいをする。

 「…ふざけてないよ、っとV」
私はサスケの足から逃れるために宙へと飛び上がる。

 「・・・ぁ」
私が飛び上がった瞬間、あるものが私の懐から飛び出る。
皆さんご存知、私が常日頃から持ち歩いているマヨネーズのボトルが飛び出てしまったのだった。

 「うわっと!」
私は慌てて手をのばし、宙に舞うマヨネーズを救出した。
がっしりとマヨネーズを掴み、離さない。

しかし、運の悪いことにそこにサスケの拳が飛んで来たのだった。
…私の体勢は身動きの取れない空中。
手にはマヨネーズ。
サスケの拳を受け止めるとしても、もう片方の手は間に合わない。
だけど今持っているマヨネーズを捨てれば拳を受け止めることが出来る。

・・・どうする!!?

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あきゅろす。
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