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黒白ノ風
423 芝居
 「あなたたちは・・・友達の水月くんと香燐ちゃんに、サスケくん?・・・重吾!お友達が来たわよ〜」


 「・・・」
なお引きこもる重吾に対して…

 「・・・まぁ君麻呂とずっと一緒だったからな…唯一気を許した相手だったんだな」
と香燐。
 「でも君麻呂ってたしかもう…」
と水月。
 「重吾…君麻呂は死んだ。もういない」最後にサスケだ。


 「・・・」
 「・・・」

しばしの無言の後に
 「お前は・・・うちはサスケか?」
重吾の声が聞こえた。
 「そうだ」

 「・・・」
 「・・・」
またもや沈黙が流れる。
どうやら重吾は考え事をしているようだ。



 「・・・」
君麻呂が言っていた奴か。

ガチャ ギィー
扉の向こうから重吾が姿を現した。

 「・・・そういうことか…」
重吾は少しおどおどしながらそう呟い




 「いやどういうことだよ!!!」
 「サスケ、まだ途中だよ」

 「いや何のだよ!いきなり芝居始めやがって!」
 「ホラ、重吾も出て来たしさv」


 「いやいやいや!学校ってなんだよ!転校?クオリティー低すぎだろ!しかもお前が母さんって…!!」
 「今日のサスケはよくしゃべるねー」

 「お前のせいだウスラ!!!」


 「まぁねv」
 「・・・ハァ…」
サスケからため息が漏れた。


 「・・・」
 「・・・」

 「・・・フン…まぁいい。重吾も出て来たことだ。行くか」
サスケはきびすを返し、歩きはじめた。


 「ねぇサスケ」
 「…何だ」
しかし水月の声によって呼び止められる。

 「あのさ、サスケが怒鳴るから重吾がまた牢屋にこもっちゃったよ?」

牢屋に目をやると、
ガチャ
内側から鍵をかける音まで聞こえた。

 「・・・」
 「・・・」
 「・・・」

この後、重吾を再び牢屋から出すのにとても苦労したのだった。

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あきゅろす。
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