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黒白ノ風
095 着場
ドスッ
 「う゛っ「へェェい到着!」…」
小気味のいい音を立て、私達は目的地へと到着したのだった。
着地(?)時にしりもちをついたところは改善したいが、その他は完璧である。
なるべくチャクラ使わないように流す量を最小限にした。
おかげでチャクラは有り余っているほど。
 「サチよ」
 「なーに、真白たん?」
 「おぬしの下に人がいるのだが…」
私は床、自分の下に目をやる。
そこには人がいたのだった。
私は今まで人の上に乗っていたことに気がついた。
 「うおぉう、本当だ」
慌てて立ち上がり、哀れにも私にのしかかられた人の様子を見守った。
大の字で人が床に伏している。
この人の上に私が乗っていたのだ。
…どうりでしりもちついたのに痛くないわけである。

・・・うわー…
私は心の中でそうつぶやいた。
私が乗っていた。
というより着地した場所はカカシ先生の上だったのだ。
顔こそは見えないが、緑のベストを着ていて、銀色の髪の毛だったからである。
これはカカシ先生と言わざるおえない。

 「・・・んー、どんまい」
そう吐き捨てつつ、心の中でざまーみろ、と毒づいた。
 「よし、真白たん、行くか」
 「・・・あぁ」
真白たんは一度カカシ先生に哀れみをこめた目を向けると、返事をした。
生きているのか死んでいるのか定かではないカカシ先生を放置し、きびすを返した。

そして私は真白たんを肩に、試験会場となる部屋の重い扉を開いたのだった。
ギィ
部屋の中へと歩をすすめる。
その瞬間、
 「静かにしやがれどぐされヤローどもが!」
と、大声が室内に響いたのだった。
私は慌てて部屋の中へと駆け込み、入室した。
見てみれば黒板の前に大きな白煙がたっているではないか。
うわ、イビキさんの声だ。
私は遅刻してしまったのか?
そんなことを思いながら私は“あたかも最初からここにいました”といった雰囲気を作ってみた。
扉のすぐ近くにいたナルトと話していたようなそぶりをしてみたのだ。

しだいに大きな白煙は晴れ、そこには木の葉の中忍、特別上忍がいたのだった。
 「またせたな…」
1秒も待ってねぇー。
とつっこみをいれる私。
そしてイビキさんは続ける。
 「中忍選抜第一の試験、試験管の森乃イビキだ・・・」
自己紹介をし終わると、後ろの辺りを指差し、言う。
「音隠れのお前ら!試験前に好き勝手やってんじゃねーぞコラ。いきなり失格にされてーのか」
一息置くと、指をさしたままその手を私に向けた。
そして言う。
 「それと扉の前につったってるお前、3秒遅刻だ」
突発的な発言。
まさかここまで言ってくるとは…
 「あぁ、はい」
私はそうとしか言わなかった。
 「フン、まぁいい・・・これから中忍選抜第一の試験を始める…志願書を提出して代わりにこの座席番号の札を受け取りその指定通りの席につけ!その後筆記試験の用紙を配る」
私を見逃すと、イビキさんは言った。
・・・本当に甘いんだなー。
そう思う私。
忍は時間厳守。
まぁどこかにいつでも遅刻してくる上忍いるけど。
それを見逃すとは…本当に甘い。
そんなことを思っていると、
「ペッ、ペーパーテストォォ!!」
と、ナルトの声が室内でよく響いた。
その後、ぞろぞろと受験者達は座席番号の札を取りに行くのだった。
もちろん私も。

色々とあり、中忍選抜試験が始まったのだった。

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あきゅろす。
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