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黒白ノ風
094 瞬身
・・・こんにちは。
昨日中忍試験を1人で受けるとほざいた水野サチです。(笑)
昨日ナルト達との別れ際に、中忍試験の集合は別々で。などといわれた。
私だけ1人のチームなのでそうしたらしい。
少し疎外感を感じる私。
そのため、私は1人で4時までにアカデミーの301号室に入らなければいけない。

すでに時計の針が3時40分あたりをさしているのにもかかわらず、私は未だに家の中を徘徊していた。
中忍試験、私の実力的には問題ないのだけど…何だかとても心細い気がする。
1人で行くのも何かあれだし。

・・・そういうことで、私は2人(1人と1匹)で受験することにしてみた。
その私をばずしたもう1人とは・・・
「何用だ?サチよ」
真白たんである。
今日、わざわざ心細いということだけを理由に口寄せしたのだった。
今は可愛らしい兎の姿をしている。
やはり毛は雪のように白く、ふわふわの毛並みはいつ見てもさわりたくなるのであった。
 「あのさー中忍試験、ついてきてくれないかなー?みたいな?はは」
私はダメもとに言ってみた。
 「よいぞ」
 「え、本当」
 「あぁ、我も暇なものでな」
再度確認しても同じ答えが返ってきた。
どうやらいいらしい。
そういえばこの子はいつも何して暮らしてるんだろ?
兎なのに喋れるし、しかもここらへんではあまり聞かないような話し方。
変身できるし、走ると速いし。
・・・うん、謎だ。

 「サチよ、集合時間などは如何ほどだ?」
私が考え込んでいると真白たんが話しかけてきた。
 「4時だよ」
 「あの時計は3時55をさしているのだが、よいのか?」
 「うん、大丈夫・・・じゃない!!」
私は時計を見た瞬間、目をみはった。
短く、黒い針が4の少し手前で。
長く、これもまた黒い針は丁度55分辺りをさしていたのだ。
あ、56分になった。
じゃなくて、やばい。
 「真白たん、行くよ!肩とか適当なところにつかまって」
私がそう言うと、真白たんは私の肩に飛び乗った。
右の頬に真白たんの柔らかい毛が当たる。何ともくすぐったい。

できるかな?
そう思いながら自らのチャクラを体に流した。
チャクラで体を活性化し、瞬時に動くためだ。
私は今、瞬身の術をしようとしている。
毎回真白たんに頼むのも悪い気がするので覚えることにしたのだ。
多少のチャクラを消費するが、戦闘においての移動時に使える。
そのため結構便利である。
教えてくれたのは他でもない、ナルトである。
 「行くよ」
私はそう言った。
 「あぁ」
真白たんが返事をする。
もうその頃には、私達は刹那に消えていたのだった。

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あきゅろす。
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