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黒白ノ風
84 誤算
・・・私は5日間ぶっ通しで修行していたのか。
たまに意識飛んだ気がしていたが寝ていたのかもしれない。



そんなことを思っているとますますお腹が減ってくるわけで、
グゥー
と私のお腹は音を立て、私をせかした。

それも大音量で。
 「すげー音」
それを聞き、改めてサスケもこの部屋にいたことを思い出した。
 「・・・ちょ、女の子のお腹が鳴っちゃった時は無言で何もなかったようにするのが普通でしょ」
 「…?女の子?どこだ??」

 「・・・」
そんな整った顔でそんなこと言わないでほしいものだ。
本気で傷つくから。
というか何でサスケはこんなにフレンドリーなんだよ。
ある意味怖い。
…まぁいいや、食べよう。



私は椅子に腰掛けた。
そして食べ始めたのだった。
…うま!
4日も質素な食事していると味が違うのか。
そう思わせられるほどおいしく感じた。
しかし、4日も食べないと胃袋は小さくなるわけである。

 「苦しっ…ごちそうさま」
 「はえーな」
 「もうムリ…でも・・・」
私は持っていた箸をスプーンに持ち替えた。
そして言う。
 「デザートは別腹よぅ」
と。
私は上機嫌でプリンをたぐりよせ、少しずつ食べはじめる。



サスケは少しばかり呆れた様子で私を見ていたが、やがて口を開いた。
 「お前は何であんなに強いんだ?アカデミーではドベから2番目だったのによ」
 「・・・んー、日々の修行のたまものだよ?」
暗部に所属しているとは口が裂けても言えず、なんとかごまかそうとした。
 「…ちょっとその修行ってのを見せてくれねぇか?無理にとは言わない」
なんとかごまかしたつもりなのだが、サスケが興味を持ってしまった。
これは私からすると無理なんて言えない。
 「・・・いい、よ?」
口が勝手に動いた。

サスケと修行。
やりたいというのが本心なのかもしれないのだが・・・どうする、私。
形態変化の術バンバン使うのをサスケに見せるのか?
はたまたサスケと組み手、やべ妄想がひろがる。

本当にどうする?私。

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