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黒白ノ風
83 久々
バン!
ある波の国の一軒家のドアが思い切り開け放たれた。
それと同時に大きい声。
「ツナミさん!!ご飯!」
と、私は一言だけ言った。
昼間の玄関はひっそりとしていた。

少しすると玄関から見える廊下の奥からばたばたと足音がする。
私はその方向に目をやった。
 「あら、サチちゃん。やっと帰って来たのね」
現れたのはツナミさんだった。
私を確認すると呆れたような様子で口を開いた。
まぁ帰って来て早々ご飯!だもんな。
 「あ、ご心配おかけしました」
 「ご飯なら沢山あるわよ。もう用意してあるから早く食べな」
もう用意してある?
何故用意してあるのだろう。
私はその疑問を解消すべく
 「遠慮なくいただきます。というか何でもう用意してあるんです?」
と問いた。
 「ナルトくんがね、<サチが帰ってくるってばよ>とか言って家出ていったから用意してたのよ…さ、早くリビングに行きな」
ナルトか。
私が帰ること前提で話を進めていたとは、流石ナルトといったところであろう。
 「はい!」
私はそう言い、リビングへと消えた。





向かったリビングには木製の椅子と机。
机の上にはところせましに料理が置いてあった。
野菜炒め、エビチリ、味噌汁、果てはプリンまであったのである。
椅子の上には一人の人が静かに座り、その食料をゆっくりと口に運んでいた。

 「よぉ、ウスラトンカチ」
その人はサスケだった。
橋での出来事の後、仮死状態の痺れにおそわれたサスケだったが、もうほとんど回復したらしい。
その証拠に器用に箸を使っている。

 「やほ」
私は短く返事をした。
・・・それにしてもサスケ痺れ取れるの早いな。
一週間位動けないはずなのに。
・・・一週間動けない?
ってことはまさか。
 「…サスケ・・・何日寝込んだ?」
私はおそるおそるサスケに問いただした。
 「5日だな。まだ少し痺れてる」
私の質問にサスケは当然の如く答えた。
 「え゛」
・・・つまり、私は5日間ぶっ通しで修行にはげんでいたのであった。

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あきゅろす。
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