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黒白ノ風
62 悪戯
臨戦状態から解放された私達は今現在タズナのオッサンの家で休息している。
皆それぞれのんびりし、睡眠をとったりしている。

私は暇だったので家の中を探索中した。
少ししかない部屋を順々に見て回る。
私の目前には木目調が鮮やかなドア。ここの部屋で最後だ。
がちゃ
と音を立て、私はゆっくりと開いた。

木の天井に石らしき材質でできた壁。
床にはカーペットが敷いてある。
いたって普通の部屋だ。

真ん中に敷いてある布団の中に屍が一つ。
毛布の下にいる屍には肩から上を出してそこから下は均等に毛布がかけてある。
その屍は、カカシ先生だった。

というのは冗談はそろそろ終わりにして。
普通にカカシ先生である。
規則的な寝息を立て眠っている。
再不斬との戦闘で浪費したチャクラを回復しているのだろう。



・・・ここまで無防備で眠っている人を見ると悪戯したくなるのが私である。
素顔は原作でみたことあるしな…

私は懐を探った。
お目当ての代物を手探りで見つけ、出す。
お目当ての代物とは黒いマジックだ。
私の懐は魔法の・・・以下略。
これは正真正銘のマジック。書いたらこすっても消えない。3日程度経ったら消える仕組みだ。
ミズキに使ったこともあった。

マジックをカカシ先生の顔の上で滑らせる。
瞼の上に一本線を引き、その中心をぐりぐりと塗りつぶす。

完成ー!カカシ先生の新しい目!!
瞼閉じてても私が書いた目がなんとかカバーしてくれる仕組みさ。
矢印書いて、新眼って書いておこう。

・・・改めて見ると最高傑作だ!
写真を撮りたいところだが、カメラがないのでどうしようもない。
携帯電話はこちらの世界に来る途中で落としてしまったから。

まぁ、とりあえずこれでいいか。
…しかし、あれだけぐりぐりとマジックこすりつけたのによく起きなかったよな。
そうカカシ先生に感心する。

私は満足げに頷き、立ち上がった。そしてそのまま部屋を後にしたのだった。





暇な私が向かった先は木漏れ日が差している森の中。
やわらかい風が私の頬をなでる。



…気持ちいい。

私は無造作に生える草のベッドに倒れこんだ。
布団はいらない。草の感触が心地いい。
自然を体で感じる。
突然睡魔が私を襲う。
睡魔に負け、そのまま数分も経たないうちに私は眠りについたのだった。

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