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黒白ノ風
600 思立
しかし、
 「…!・・・いねぇ」
振り返った先には誰もいなかった。
しらたまDXのお皿が10皿ほど積み上げてあるばかりだった。




 「すみません」
 「はい!」
 「そこにいた金髪のツンツンと黒髪の女2人はどこいったかわかりまスか?」
 「・・・分からないわ。ごめんなさいね。…いつの間にかお勘定してあったのよ」

 「・・・」



シカマルはうなだれるように頭を垂れた。
 「…もし、噂がもし本当だとしたら、ナルトと一緒にいたアイツが・・・」
それ以上何かするわけでもなく、ため息を一つもらしてから席に座り直した。








その様子を店の外から見ていた私たち。
 「ひぇぇ危ない危ない…」
 「早めに退散して正解でしたね」
 「・・・はぁ…シカマルにも通用する言い訳考えなきゃいけないのかよ」
それぞれが感想をもらした。


店員さんが私の話題を話し始めた頃から危機感を感じ、店外へと避難していたのだった。







それにしても、今回のことで柏の医療忍術の巻物がすごいものだということに気付いた。

その証拠に意識不明だったアスマ先生が外を出歩いて、甘味食べながら話せるほどまでに元気になっていた。







 「…あ。」
・・・だったら…


 「ちょっと私行ってくる!」
 「え、ちょサチさん?」

白の言葉を振り切って私は駆け出した。












 「・・・」
行き着いた先は木の葉病院のある個室の前。

心の準備をする為に大きく息を吸う。
病院独特の消毒液のにおいが鼻についた。
 「ふぅー…」



コンコンコン…
3回ほどノックしてから銀色の取っ手に手をかけ、扉を横に滑らせた。




扉の先にはベッド以外は何もない、がらんとした部屋があった。

 「・・・」
何もない…
里抜けする前まで、ここはハヤテさんの病室だったのに。


今、私は月光ハヤテさんを探している。
ハヤテさんは木の葉崩しの際、敵の一太刀を浴びて意識不明となり、私に発見された。
それから病院で寝たきりとなっていたのだ。

アスマ先生の症状とよく似た状態だったため、まさかと思い木の葉病院にやって来た。


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あきゅろす。
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