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黒白ノ風
599 噂話
 「確かに!この前来たイケメンと美女もあんな食べ方して白玉黒蜜クリームパフェ8つ、みたらし団子26本、おしるこ2つ食べちゃったんだから」
 「でもサチちゃんもう来なくなっちゃったね」
 「そうね…少しさみしいわね」
暇を持て余した店員さんの会話は私の耳によく届いた。




 「・・・」
白黒パフェ8個、みたらし26本、おしるこ2つって…イタ兄との秘密の暗号じゃん…
店員の言うイケメンと美女(?)とは、おそらくイタチと変化した私のことだろう。



・・・あと、私いないとさみしいだなんて…

小恥ずかしさから私は目の前のお茶を飲み干した。










 「そういえばサチは元気でやってるんだろうか…最近音沙汰もないな…」

店員さんの会話を聞いていたのか、アスマ先生まで私の話をし始めた。





 「まぁ、サチならなんとかやってんじゃないスかね」
 「あのサチだからね」
第10班メンバーはそれぞれ愚痴をこぼすように口を開いた。

里抜けする際に私がしでかしたことを根に持っているのか…
・・・あれだけやれば当然か。




 「まぁそう言ってやるな。サチのおかげでオレはまた紅と会えたんだからな」
 「アスマ、ノロケ話ならよそでやれよ」

 「別にいいじゃねぇか。今日はオレの退院祝いだしな・・・それに、お前たちの成長もこれから見れる」







 「サチか…あ!!」
チョウジは私のことを思い出すような素振りをしてから閃いたように口を開いた。

 「何だよチョウジ…」
 「噂だけどさ、今サチが木ノ葉の里の近くにいるかもしれないんだって」

 「何だよソレ」
 「…いやなんでも、今日木ノ葉の里の中に三忍の自来也に大怪我負わせたペイン6人が攻めて来たらしいんだ」

 「嘘くさいな…」
 「それあたしも聞いたよ」
疑うシカマルにチョウジに同調するいの、それを静かに見るアスマ。

結論を引き延ばすように間を開けてチョウジが遂に口を開いた。
 「でさ・・・何と、そのペイン6人を・・・サチとナルトで食い止めちゃったんだって!」



チョウジの言葉に皆固まる。
かとおもえばシカマルが笑いを堪えるように笑い出した。

 「・・・っはははは!!なんだそりゃ…しかもナルトもって…」
 「シカマル…?」







 「・・・いや、サチならありえるかもな…中忍試験を一人受験したり、暁に捕まって二度も無傷で帰って来たんだ」

 「下忍の時から上忍のカカシですら感知できないほど気配消すのがうまかったらしい」

 「そういえばサチ、成績悪かったけどアカデミーの時から影分身使ったり足だけで壁に登ったりしてたもんね」

シカマル、アスマ、いのがそれぞれ私についての噂や実際にあったことを発言した。

 「・・・同期の中で一番ね」
 「同期どころじゃねぇだろ」
 「じゃあ中忍とか?」
 「…下手すりゃ上忍も遥かに超えてるな」




 「・・・」
 「・・・」
 「・・・」
 「・・・」





 「・・・って、ナルトそこにいるんだから噂は本当か本人に確かめればいいだろ」

沈黙を破ったのはシカマルだった。
振り返り、そこにいるであろうナルトに話しかけるべく振り向いた。


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