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黒白ノ風
595 昔話
 「ふはー!」
所変わって木ノ葉の甘味処みたらし。
先に一楽のラーメンを堪能してからこちらにやって来た。

今は頼んだしらたまDXが来るのを今か今かと待ちわびているところだ。



 「ほー、落ち着くー」
出されたお茶をすすりながら一息。
 「ですね」
白も満足そうに返答した。


木ノ葉の里の中にいるのだが、もちろん私は変化の術と結界を駆使して水野サチであることがばれないように姿を変えている。

白も右に同じだ。







 「それにしてもナルトくん、あんなにおいしいものを食べたのは久しぶりですよ」
 「だろだろ!?一楽のラーメンは世界一なんだってばよ!」
 「ですね。また行きたいです」
 「ん、私も感動したわ…」
久々に一楽のラーメン食べたけど、何度食べても飽きそうにない味だった。
さすがナルトが通うラーメン屋でもある。




 「まぁサチさんと一緒の時はろくなものが食べられませんでしたからね…」
 「・・・アハハ」
…白、まさかあの話を…





 「へー…」
どうやらナルトは興味があるようだ。


 「やっぱサチなんかと旅してると大変なんだな」
 「・・・」
おいナルト、サチ”なんか”…って。





 「その通りですよ。この前野宿した時にはサチさんに毒きのこご馳走されましたからね」
 「いやアレはほら、不運だったんだって!」




 「・・・白ってば…苦労してんだな」
 「ええ、ほんとですよ」
弁解にすら耳を貸さない腹黒の2人は私の反応を楽しんでいるようにも見えた。

 「そうだ…真白から聞いた話だが、サチは部屋に生えた猛毒きのこですら食べようとするらしいぞ」
 「ええ…」


 「・・・っそれは…」
…うおお、これは否定できない…
確かに昔、私の部屋に生えてたベニテングダケを味噌汁にしようとして真白に止められたことあったし…



 「・・・」
うん、もういいや。
しらたまDXを待とう。


私はひたすら無を装い、ナルトと白の悪口を聞き流していた。









 「何で白はサチなんかと旅を?」
 「いえ、流れで…」
 「それは………」

 「・・・」
しかし、よくもまぁ話題が尽きないものだ。


それに、あんなに楽しそうにしている白を見たのは霧隠れの高級旅館に泊まった時以来だ。
あまり自分のことを話さない白の話を聞くのも楽しい。

私はただゆったりとした時間が流れるのを感じていた。










完全に一人の世界に入る寸前だった。
 「本命のおでましだ…」
 「お!・・・」
ナルトの声で引き戻された。

しらたまちゃんがやっと来たか!?
私は机から飛び跳ねそうになるのを我慢しながら辺りを見回した。


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あきゅろす。
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