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黒白ノ風
590 無茶
ひときわ大きなため息が聞こえたかと思えば、ナルトが言葉を発した。
 「サチ…お前・・・」
 「・・・」





 「本当にアホだな」

 「・・・」
…あはは、あほって・・・

 「・・・」
 「・・・…」






 「お前らしいというか、ブレないというか・・・さすがに暁と木ノ葉の里両方は無理があるだろ」

 「いやー、途中までどうにかなってたんだけどね」





 「はぁ、とにかくサチは木ノ葉の里を嫌ったわけじゃないんだな」

 「一応は」

 「だよな・・・」
嫌いだったらペインも放っておくよな…

そう呟いてからナルトは再び木に飛び移り、移動をはじめた。






込み入った話も終わったので張っていた結界を解く。

その際、ナルトが私の一連の動きを横目で見ていた気がするので補足した。
 「これさっき話した柏一族の結界忍術らしい」
 「らしいって…」
また呆れられているのだろう。






 「・・・お前は無茶しすぎなんだよ…」
ぽつりと漏れたナルトの声。

 「そんなことない。私は私のしたいことをしてるだけ・・・いろんな人に迷惑かけてるけど…」
すかさず私は返答する。



 「・・・迷惑かけてるのは否定しない。
・・・…が、サチのそういうところ嫌いじゃない」


 「ん」
迷惑かけてるのは否定しないのか。

…しかも”嫌いじゃない”って。
てか、そういうところってどういうところだろうか…

 「・・・」
口元がにやにやしてきた。
久々にナルトと話した上にデレられたら制御出来なくなっちゃうじゃんよ。

下唇を噛んでにやにやをどうにか抑える。

 「お前なに気持ち悪い顔してんだ
…腹でも痛いのか?」

どうやら逆効果だったようだ。
にやにやと、それを抑える為に噛んだ唇とで何ともいえない表情になっているらしい。
 「いや、ちょっと突発的な発作が…」





 「まぁ、なんだ…今日はお互い話してばっかで疲れたもんな」
 「・・・た、確かに…」
表情についてはさておき、ナルトの言うことには納得できる。
今日は平和とかの小難しい話を聞いて、その後私も話して疲れた。







 「そうだ、話といえば・・・疲れてるところ悪いが、サチには話しておきたいことが二つある」
 「?」


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あきゅろす。
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