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黒白ノ風
587 平和
 「・・・そのことがあったおかげでだいぶ冷静になれた。エロ仙人を殺した長門さんに復讐なんかしても意味ねぇってことにやっと気付いた」






 「それから長門さんの過去を聞いて、俺も少し自分の過去を話した・・・
なんだかな、過去は違えど
俺と求めているものは同じだった。

長門さんは尾獣を使い、力によって世界を平和にしようとした・・・
…やり方はどうであれ、
本物の平和を求めていた」









 「実際こんな俺でも、平和というものを求めている。
・・・戦争なんて無くて、人に尾獣を封印しなくてもいい、そんな平和な世界をな…」





 「・・・」
それがナルトの本心…




…何か、原作のナルトと考え方とか違うな…
随分頭もキレるし、冷静だし、今の時点で九尾と仲いいっぽいし・・・
ネガティブにポジティブというか…

アレ、原作とほとんど逆じゃないか…?











 「…まぁ俺としてはそんなところだ。
・・・長門さんと俺とエロ仙人で色々話し合いをして、長門さんはトビにいいように使われているという結論が出た。
で、定期的に情報交換をしながら今に至るというわけだ」




 「そうなんだ…」
何だか難しい話を聞いたような感覚だ。
平和とか世界とか戦争とか…






・・・私としては、今…何をどうしたいのだろうか。



元々私は、自分がこうだったらいいのにな、という風に原作を変える。
・・・そういった目的を持っていた。

最近はどうなのだろう・・・
木ノ葉の里に身を置きながらも、暁に何度かお邪魔して、
果てには暗部の監視まで付くようになった。
それから柏一族の住居で、柏一族は木ノ葉の里に滅ぼされたことを日記で知り、
皆を傷つけて里を抜けた。
それ以来柏一族のことからは何かしらの理由を付けて逃げている。


最近は、自分のことしか考えていないような気がする。









 「そんな難しい顔して考え込むなよ…年中アホ面のサチがらしくもねぇ」

相当考え込んでいたらしい。
いつの間にやら私の隣に座っていたナルトに顔をのぞき込まれた。
 「んー…よくわからん。・・・てか、年中アホ面ってどういうことさ」



 「そのままの意味だ」

 「・・・」
相変わらず表情変えないで人を罵倒するナルトには尊敬を覚えるよ。







 「さて、長門さんと戦った時の話はこれで終わりだ・・・・・・
あとは…」
ナルトはスッと立ち上がり、薄暗い洞窟をゆっくりと歩いていく。




ちょうど洞窟の真ん中あたりでナルトが立ち止まった頃だろうか。
 「あと、もうひとつは…」
ナルトがそう呟いた。


 「・・・?」
なんだろう。


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あきゅろす。
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