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黒白ノ風
585 不変
 「・・・」

…あやつも面白いが、おぬしがいないとつまらん・・・

不意に、帰り際に真白から言われた言葉をどうにか理解しようとする。



 「・・・」
あやつっておばばのことだよね。



 「・・・」
うん、おばばおもしろいもんね…
あと、おぬしって…

私か。

私がいないとつまらんのか…









 「・・・うおお!真白たん…!」
真白の言葉をようやく理解した私。

顔が熱くなったのでそれを両手でおさえながら激しく悶えた。

なんというツンデレ兎なんだ…!



 「・・・!」




 「・・・」



あ、そうだナルトまだいるんだった…






 「・・・ふぅ。」
ようやく発作が治まった。
というよりナルトの存在を思い出したので頑張って抑えた。


少しにやけながらそこにいるであろうナルトの方向に振り向いた。





 「もういいか?」
まるで張り付いたような無表情でナルトは言った。
だいぶ引いているということが分かる。



 「…おう!バッチリ!!」
…おお…ナルトのあんな顔初めて見たよ。









 「全然変わってねぇな…」

そう呟いてから一息だけ間を置き、ナルトは言葉を続けた。
 「まぁ、なんだ、久しぶりだな」


 「ん、そうだね!」

最後にナルトと会ったのは数週間前だ。

その時は、自来也さんに迫っている危険について話すために会っていた。





原作では雨隠れの里で死んでしまい、木ノ葉隠れの里に帰れないはずだった自来也さん。

しかし、今回のナルトの行動によってどうにか無事に里へと帰郷したらしい。






 「サチって本当に未来が分かってたんだな・・・」

 「うん、3年くらい前にも言ったけどこれから起こることもだいたいは分かるよ」




 「そうか・・・なら、その起こることの内容とかも事細かく分かるのか?」







 「だいたいはね…でも・・・それは昔の話。最近は分からなくなってきた」

私自身が原作を変えすぎてしまったから。

最初の頃は、身勝手に誰かを救いたいという思いだけで行動していただけでその後のことは何も考えていなかった。




 「・・・そうか。・・・」




ナルトは薄暗い洞窟の中、少しだけ辺りを見回すと手頃な岩に腰掛けた。
 「少し話しを聞いてくれるか?」


 「・・・?いいよ。むしろナルトならうぇるかむだよ…!」
私もナルトにならって近くの岩に腰掛けた。





思いつめたような雰囲気をかもしながら、ナルトは話し始めた。

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