黒白ノ風
581 視線
ナルトが木ノ葉の里を…?
いや、ナルトに限ってそんなことはありえない…
しかし長門さんと和解したということは…
いや、ありえない。
そんなことを思いながら何やら考え込むナルトに視線を向けた。
「…どう説明すりゃあいいんだ」
ナルトはというとこんなことを呟いている。
「・・・と、とりあえずナルトと長門さんは和解して、んで真白と私は長門さんを木ノ葉の敵だと思ってるんだけどその見解でおっけー?」
「いや、長門さんは木ノ葉の敵じゃねぇよ」
「・・・あやつはペインを使って木ノ葉の里を襲撃したのだぞ…?」
ナルトの発言にやたらと食いつく真白。
いささか納得のいかない様子だ。
ナルトは面倒そうに眉をひそめた。
「・・・サチと真白なら言ってもいいか…」
「・・・?」
一息おくとナルトはこちらを見据えながら話し始めた。
「そこにいる長門さんと小南さんだが、表面上は暁に所属しているがもう暁を抜けた。
今暁を仕切っているのはトビというやつだ。」
暁を、抜けた…?
「いつから…」
長門さんに向かって質問をする。
「サチ、お前が白とイタチと共に消えた後にだ」
答えは簡単に返ってきた。
「ちなみに・・・サソリとデイダラ、角都と飛段も暁を抜けた。あいつらは文字通り暁を抜けて今どこにいるかは分からない」
「・・・」
ここでトビの言葉を思い出した。
ーーーここひとつきで任務を放棄した者、断りなしに抜けた者は何人いたことか…ーーー
本当に皆、暁を抜けて何処かへ行ってしまったのだと自覚した。
「そんな時に俺とエロ仙人が長門さんの前に現れた」
タイミングを見計らってナルトは話を再開させた。
しかしナルトの発言に私の中で引っかかるものがあった。
エロ仙人という単語だ。
ナルトにとってエロ仙人とは自来也さんのことをさしている。
「え、質問ばかりで悪いんだけど自来也さんどうなったの!?」
「・・・エロ仙人は生きてる…」
「ペインの攻撃の当たりどころが少し悪かったらしく、今は木ノ葉の里で療養しているがな…」
「…で、色々とあって俺と長門さんは協力してトビとかいうやつの動きを探ることになった」
「・・・」
自来也さんのことについては、とりあえずよかった。
しかし、まだまだ問題は山積みということか…
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