黒白ノ風
580 再会
・・・この声は…
緊迫した雰囲気を打ち破るように登場したその人は入り口から入ってくると、真白と長門さんに目配せしながらこちらに歩いてきた。
「・・・あ」
「少し久しぶりだな…・・・で、この状況どうなってんだ?」
「・・・」
何でここにいるんだ…
「…いやいや、こっちが聞きたいんだけれども…」
何でだ…
「何でナルトがここにいるのさ…」
割って入って来た者の正体はナルトだった。
目の淵の隈取りに、横に開いた瞳孔…
極めつけは普通の人にはないような異質なチャクラ。
いつの間にか仙術も取得したようだ。
「…まぁ、ちょっとな。ペインがなかなか動かないから様子見に来たんだけどよ…」
「…はい?」
「来てみたらおっかない狼になった真白がいるし、サチもなぜかいるし…」
「ペインが動かない…って?」
確かに里に向かったペイン達は私の影分身で足止めしている。
嫌な汗が頬をつたった。
ここで真白が口をはさんだ。
「もしや・・・長門とやらとおぬしは仲間だったりするのか…?」
ぴりぴりとした殺気を放ちながらゆっくりとした口調でナルトに問いた。
「・・・ん、あぁ、この前和解したんだ」
「・・・」
和解した…?
なら、なぜ長門さんは木ノ葉の里を襲おうとした…?
「ナルトおぬしは木ノ葉の里を潰す側にまわった、ということか」
「…!」
探るような真白の言葉を聞き、私の心臓が嫌にはねた。
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