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黒白ノ風
577 取代
長門さんが黒い棒をこちらに向かって発射して来た。
物凄いスピードで向かってきている。





「・・・」
私が避けようと足に力を入れた時だった…

「我がやろう…」
今まで肩に乗っかっていた真白が私の前に降り立った。





真白はスピードを緩めることなくこちらに向かってくる黒い棒を見据え、


キンッ…
何の動作もなくそれをはじき返した。
カラカラと音を立てて黒い棒は地面へと落ちた。



「…」
凄い。
印も何も組まないではじき返した…
これを見たのは中忍試験の死の森で大蛇丸と遭遇した時以来だ。





「・・・」
長門さんも少し驚いたらしく、まじまじと真白を見詰めている。





少し間を置いて長門さんが口を開く。
「お前は…」


「・・・」
真白は微動だにせずただただ長門さんを睨みつけているだけだ。
痛いほどの殺気が後ろにいる私にまで飛んでくる。





「お前は・・・何だ…?」
「・・・」
長門さんの問いに真白は殺気だけを返す。






「・・・」
「・・・」
真白は何でこんなに怒ってるんだ…?
真白の本気の殺気の中、私と小南は傍観していることしかできなかった。








「ただの、白い兎だ…・・・だが、今は我が何であろうと関係ない…」









「しかし…」




「・・・!」
空気が変わった。
真白を中心に更なる殺気が空間を埋め尽くしていく。








「先ほどのような ”くだらない” 理由で木ノ葉の里をどうにかしようとするならば・・・


・・・容赦はせぬぞ…!」

次の瞬間、真白の姿は鋭い爪と牙を持った狼へと変化した。


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