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黒白ノ風
575 未練
長門さんと小南はただ無言でそこに佇ずんでいる。

「おっ・・・」
私は反射的に挨拶しそうになるのをぐっと堪えた。



長門さんは機械に繋がれており、その体は痩せてガリガリだ。
痩せこけた頬、浮き出た鎖骨。
少し殴ったら折れてしまいそうな細さであった。
紫に光る双方の瞳は私を睨みつけ、表情のない口は閉じられたまま言葉を発しようとしない。




少しの間無言が続いた。
私を含め、双方とも動かない。


どう切り出すか思案していたところ不意に長門さんが口を開いた。

「何故邪魔をする?」
厳粛な声が暗闇に響く。




「・・・」
「・・・」
邪魔?
私邪魔になるようなことしたかな?

「・・・」
「・・・」

「…サチよ。問われているのはおぬしだぞ」
「・・・ぁ・・・うん、そうだよね」
・・・そうだ、そうだった。
影分身使って六体のペインをとめたんだった。
いろいろ考えすぎてそのことすら忘れてしまっていた。



「何故邪魔をした?」


「いやさ、もしも、もしも木ノ葉の里が壊されたら嫌だなって思ったから」
「何故だ?里抜けしたのではないか?」

「だって私のもといた場所だし、そういうもんでしょ?長門さんこそ何で木ノ葉の里壊そうとしてんのさ 」

「我々は痛みを受け続けて来た・・・戦いとは双方に死を傷を痛みを伴うものだ。皆痛みを知ればいい」


「・・・」
痛み…ね。

「・・・それと、サチ、お前はそちらにつくんだな」
最後にどこか残念そうな口調で長門さんは呟いた。




「・・・うん。」




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あきゅろす。
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