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黒白ノ風
571 無情
長門さんがいると思われる場所から少しずつそれながら進んでいたはずなのに…







 「おぉそうだ、サチよ」
 「・・・ん?」



 「言うかい言うまいか考えていたのだが・・・おぬしなまったか?」

なまった?私が?
 「いやいやそんなことはないよ」




 「そうか。いきなり目標物の方向からそれて進むものだから驚いてな。・・・全く、我がいなかったら迷子になっていたところだぞ」



 「・・・」
まとめると、私がよからぬ方向に進んでいたから真白が軌道修正した…と。

んで話に夢中になっていた私はそれにすら気付かなかったわけか。







 「…感知にしろ戦闘においての力にしろ、腕は磨いておけ。いざというときに何にもならないぞ」

 「ハイ…」
追い撃ちのようにかけられる言葉に素直に返事をした。


目の前にある長門と小南がいる巨木を見つめながら何だか泣きたくなった。






 「さぁゆくぞ」
真白は木の入口らしき場所に足を進め始める。


ぴょこぴょことまんまるふさふさの尻尾を揺らしながら木に近づく真白。


長門さんか八つ裂きに…

ペイン六道が
六プラスハ(八つ裂きの長門さん)で
ペイン十四道になっちゃうよ…



私は変なことを考えながら見ていることしかできなかった。

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