黒白ノ風
569 通名
「・・・」
やばい。
私と真白はペイン達のいると思われる木が視界に入る程の場所まで行き着いてしまった。
「・・・」
もし到着しちゃったりしたらその瞬間ペイン八つ裂きだよ…
あ、長門さんか。
…どうする・・・
「・・・」
進路を変えてみるか。
真白に悟られないように少しづつ少しづつ進路を変えてみる。
なるべく不自然にならないように真白との会話を続けた。
「そうだ、真白たんって今日みたいに普段はおばばの家にいるの?」
「あぁ。そうだな」
「へぇー」
「綱手から任務を貰って生活費を稼いでいるぞ。そこまであやつに迷惑はかけられないからな」
「そっかー、んじゃおばばも任務貰ってお金稼いでんのか」
「そうだ。…そういえば因幡(イナバ)というのはおぬしの暗部上でのコードネームだろう?」
「ん?うん、そうだよ」
懐かしいなー・・・因幡か。
「今、我がその名前を使わせて貰っている」
「へぇ!んじゃ真白たん暗部か!!」
「あぁ暗部だ。そういえば因幡というコードネームだが…マヨラーの因幡とかクリーム色の疾風とか変わった通り名付きだったぞ」
「・・・」
うわ…
「まぁそう案ずるな。今は漆黒の白銀という通り名になっている」
「・・・なんか、そっちもそっちでおもしろい通り名だね」
ホント変わった通り名だなー。
黒の白?わけわからん。
「そうだな…いっそ兎の姿のままでやればよかったな…」
「・・・?」
兎の姿のまま??
「それってどういうこと?」
自分の考えていることをありえないと思いつつも真白に問いた。
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