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黒白ノ風
564 思案
ボ、ボンと連続した音を出しながら私の横に表れたのは影分身6体だ。

 「それぞれペインを追っかけて。んじゃ、散!」
影分身達を見回し、的確な指示を出した。

言われた通りに影分身達は足場を利用して6方向に散らばった。



 「…さて」
本体である私はある気配に向かって走り出した。





 「・・・」
なぜペインが木の葉の里に接近していたにもかかわらず出てこなかったのだろうか…
ペインの気配くらい分かるはずなのに。


私は走りながらもある者のことを思考する。
相変わらずその者は動かず、ずっと同じ場所に留まっている。





…一体、

真白はどうしたのだろうか…?



なぜ木の葉の里を守ろうとしないのか。


私は真白の強さを知っている。
気配を読むのも真白が上だし、印も組まないで術を発動させてしまう。

その真白がいるから安心して、ペインによる木の葉襲撃を知りながらも木の葉の里を通過しようとした。

里抜けしたという後ろめたさもある。



気まぐれで立ち寄ってみたら真白は動いていないし。
真白の近くにいるであろうおばばですらそのままだ。



真白が病気や怪我など何らかの理由で動けないか、または木の葉の里をあまりよく思っていないからか、はたまた感覚が鈍ってしまったのか…
どうなっているのか会ってみないことには解決しない。


私は一つため息をつきつつも、とある一軒の家のベランダに降り立った。

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あきゅろす。
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