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黒白ノ風
542 本心
だけど…


白も私と同様にイタチのもとへ行きたいのではないか…?





 「・・・質問だけどさ、正直に言ってね」
少し考えてからそう言った。

 「はい、何でしょうか?」



 「白は今、イタ兄のところに行きたいと思ってる?」


 「思っていませんよ。そんなつもりは塵ほどもありません」
質問の後、すぐに答えが返ってきた。
白は真っ直ぐ鋭い瞳で言い切ったのだ。




これは…

…白の本心だろうな・・・

暁の中でも特に白を支えたイタチに恩返しをしているつもりだろう。


そのイタチの命はもう短くはない。
私も白も、本人のイタチもそれを分かっている。

死という現実を前にして未だに無駄なあがきをしているのは私だけだ。



 「…今度こそ、諦めなきゃいけないのかな・・・」
焦点の合わないくらい落胆した私が呟いた。


 「・・・」
 「・・・」




 「諦めではないですよ」






 「…必然です」

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あきゅろす。
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