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黒白ノ風
538 罪悪
 「白も戻りたいんでしょ?」
何よりも仲間思いの白のことだ。
今すぐにでも戻りたいに違いない。
そう思い、言ったのだが、
 「・・・いいえ。」
返ってきた答えは想像とは違った。



 「・・・・・・」
これは、埒が明かないな。


 「・・・」
瞬時に見切りをつけた私は静かにチャクラを練った。

白に邪魔されないように素早く印を結び、乳白色の結界を作り出した。

 「・・・!」
結界によっていきなり姿を消した私。
白は苦虫を噛みつぶしたような顔で私を探した。



 「・・・」
何だか白には悪いけど…
私は戻らせてもらおう。



結界を張ったまま地面を踏み込んだ時だった。

 「…つっ!」

白の言った通りだ。
傷口が開いた。


 「・・・」
こんなケガ…


少しよろけたものの、体勢を立て直して走り出した。




しかし、
 「・・・」
これは…

辺りに冷気が漂いはじめた。
その肌を刺すような寒さは息が白くなるほどだった。

一難去ってまた一難か…



発生源は言うまでもなく白だ。
一体何をしようというのだろうか…

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あきゅろす。
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