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黒白ノ風
523 憂鬱
さぁさぁと屋根から伝わってくる雨音が部屋に響く。
湿気がこもったこの空間では雨で開けられない窓が憎らしく思えてくる。

ベッドに寝転がりながらぼーっと白い天井を視界に入れた。
 「・・・」

何か…憂鬱だ。


しかもこの上なく暇だ。
サスケの部屋を訪ねても誰もいなかったし、サソリは外出中だし、デイダラもなんだかんだでいない。

白はイタ兄とお話中だったし…

その他もろもろの暁メンバーも何かと理由があってアジト内にはいなかった。



 「あ〜…」
何となく声を出してみた。

 「・・・」

結界…


結界が決壊した…
 「・・・」
アホか私は。

ふと頭に浮かんだ言葉で遊んでみたが、とりあえず意味はない。



それにしても結界ってさ、何でできてんだろ…
なんかいつも無意識に印組んでるからわからないよなー…
チャクラ練って印組んでパッパラパー…



・・・





まじなに考えてんだ私は…


 「・・・はぁ」

パッパラパー…

頭の中で未だに呪文のような思考がつきまとう。






…いま暇過ぎて何考えるかわかったもんじゃないな…


あー、誰か来ないかなー…



コンコン
思ったようなタイミングで部屋のドアが叩かれた。


待ってましたとばかりに私はすぐさま起き上がり
 「はぁい!v」
返事をした。


 「・・・」
しかし、向こう側から何らかの返答はない。



不思議に思った私はベッドから飛び降り、頭のボサボサを直しながらドアへと向かった。

 「ピンポンダッシュならぬコンコンダッシュならよそでやってよ」
こんなことを言ってやろうと言葉を用意しながらドアを開いた。

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あきゅろす。
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