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黒白ノ風
50 失格
その後
森で布団を展開し、気持ちよく睡眠を取っていたところ時計のベルに起こされた。

結局私の所へカカシ先生は来なかった。
気配を消しすぎたんだと思う。たぶん。
…いつかは来ると思っていたのだけど、これではカカシ先生が私の実力を見ることも出来ない。
本当に落ちたかも。マジで。
他のチームのメンバーがカカシ先生と奮闘中、眠っていたのだからチームワークのかけらもない。
私は先のことを予想しながら石碑へと到着した。

すると、もうすでにサクラ達は時計が置いてある丸太の前へと集合していた。ナルトにいたっては丸太にくくりつけられていた。

おおかたドベナルトの演技で弁当を盗み食いしてあそこにいるのだろう。
先程から会話術の量が半端ではない。
カカシうざいだのなんだの色々とんでくる。
 「おーおー、腹の虫が鳴っとるね君達。…ところで、サチ!!お前朝ご飯食べて来たデショ?」
早々にカカシ先生が私に問いただす。
もっと重要なことを聞かれると思っていたのだけど、意外なものだった。
 「…うん、食べてきたよv」
 「食べるなって言ったのに…」
 「え、食べちゃいけなかったの!吐かない自信があったから食べてきたのに」

昨日のカカシ先生の発言。
朝飯は抜いて来い…吐くぞ
…と。吐かなければいいわけだから朝飯を食べてもいい。
という屁理屈を考えていた。

 「…そ」
カカシ先生もあまりかける言葉が無いようだ。
 「サチずるいってばよ!」
 「…ナルト、マヨネーズ食べる?」
そう言い懐からマヨネーズを出す。そう、私の懐は魔法の…以下略。
 「遠慮しとくってば…」
 (マヨネーズ持ち歩く暇があったら一般人の常識の本を持ち歩け)
ナルトからきつい一言。

一方、カカシ先生。
・・・黒板消しにマヨネーズ付けたのこの子か!!
マヨネーズを凝視しながら眉をひそめている。
黒板消しマヨネーズがよほど効いたらしい。



 「…ま!この演習についてだが、お前ら、特にサチは学校に戻る必要はないな」
 「じゃあさ!ってことは4人とも」
 (不合格だ)
 「そう、4人とも…忍者をやめろ!!」
カカシからの不合格宣言。
演習場にしばしの沈黙が流れた。

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