黒白ノ風
516 警告
準備の終わった私はまたもや部屋のドアを開けた。
そして駆け足でイタチの前を通過した。
「顔洗ってくる!」
「慌てなくていいからな」
階段を3段飛ばしで下ってゆき、
グキッ
「あがっ」
またもや右足を捻った。
これまた痛い。
そのままバランスを崩し、階段の一番下まで転げ落ちた。
「いてて」
しかし、階段を転げ落ちたくらいで私の長年鍛えた体はびくともしない。
再び起き上がり、洗面所に足を向けた。
その時、
「・・・サチ。」
この声の主ははイタチだ。
「ん?」
「少し…いや、だいぶ落ち着け」
間を開けてから今一度イタチは私に注意を促した。
「・・・」
落ち着け…?
いやそれはできない。
「・・・ん。テンション下げていくわ」
表面上はそう言っておいた。
イタチと話していたところ、調度そこに角都が通り掛かった。
「イタチ、足の捻挫は大丈夫か?」
角都はイタチの存在に気づくと、問いた。
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