黒白ノ風
511 裏金
「駄目なものは駄目だ」
「そこを何とか…」
「だいたい金がかかりすぎる。…イタチ、お前の弟はワガママそうだし、そこのピラニア顔も色々と金がかかりそうだ。・・・そしてそこの赤い髪の眼鏡の女、香水が臭い」
「何だとジジィ!」
「高飛車そうなところもいけ好かん。まぁ…そこのオレンジ髪のカーテン巻いてるヤツはなかなか見込みがありそうだ。カーテンで忍服代金を節約か?」
「…いや、これは…」
「・・・」
うわ重吾困ってるよ…
カーテンを巻いているのは、忍服代金を節約したわけじゃなくて着れる服がなかっただけなのに。
哀れみを込めた目で重吾を見やる。
その隣には
「ピラニア…」
落ち込む水月の姿があった。
「・・・」
それにしても、角都は暁の資金が無くなるのが嫌なのか…
・・・だから、暁の資金からお金が無くならなければいいわけで…
「あ。」
いま思い出した。
自分が暗部で稼いだ膨大な資金をもっているということを。
「角ちゃんちょっといい?」
私は角都に耳打ちをした。
「私の財産から300万両暁に貢献するからさ、だめかな…?」
「ならいいぞ。そうなれば話は別だ」
角都の返事は聞くまでもなかった。
「みんなー、角ちゃんがいいってさv」
「本当か!?」
「よく説得できたな」
「まぁね…」
皆からの声を適度にあしらった。
「…サチ、角都に何て言ったんだ?」
「ん、秘密v」
この後、それぞれに適当に部屋が割り振られ、私達は暁のアジトで暮らすことになった。
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