[携帯モード] [URL送信]

黒白ノ風
510 亡者
イタチは角都の部屋のドアを叩いた。
 「角都、入るぞ」

 「あぁ、イタチか。珍しいな」
この返答からすると入ってもいいらしい。

ガチャ
 「・・・暁の金の管理人に折り入って頼みがあるのだが…」
イタチは様子をうかがうように話しはじめた。

 「・・・」
角都はイタチの話より、後ろにいるサスケや水月を見かねて眉をしかめた。




 「何だ?」


 「この4人を新たに暁に…」
 「駄目だ」

うわ早っ。

だいたいの状況を察して角都はすぐさま返答した。




 「・・・」
私の時も最初はこんな感じだったな…
ふと思い出にひたってみた。

暁に入ってからだいぶ後に、この暁の金に関わること全てにおいて角都の許可が必要だということを知った。

金に関しては、リーダー・ペインの意見より角都の意見。

リビングにソファーが欲しいと思ったら角都に相談。
フライパンを新調したい時も角都に相談。
クーラーが欲しいと思っても角都に相談。
邪心教を広めるための経費が欲しいと思っても角都に相談。そして門前払い。


何をするにも角都が関わってくるのだ。


角都が頑固で、そしてけち臭いからこそできる役割だと私は思った。




 「4人くらいいいだろう」
しかしイタチも必死に食いつく。

…だけど、4人“くらい”いいだろうって・・・ちょっと無理あるでしょ。

[←][→]

35/47ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!