黒白ノ風
499 久々
「・・・オレも思い通りにならない妹を持ったものだな…」
イタチは天を仰ぎ、呟いた。
「・・・」
「…未来も、過去のことも何でも知っているサチ。サスケにだいたいの話を勝手に話し、オレの今までの苦労を台なしにしてサスケの復讐心を打ち消した…」
「・・・あはv・・・まぁ、私はなんたって反抗期だからねv」
にっこりと笑ってみせた。
これほどまでに心から笑えた日は久々かもしれない。
そんな私を見かねたイタチは
「…今の気分は最悪だ」
と、またもや呟いた。
「・・・」
「…あれほど釘をさしておいたのに勝手に行動して・・・」
そしてため息を盛大についてから再度サスケに向き直った。
「・・・さて、少し話でもするか…」
「あぁ…。」
イタチとサスケ。
双方ともとても穏やかだ。
私はこのありえないような光景を目に焼き付けながらこの場を去ろうと足を出口に向けた。
二人の話には私は不要だと思ったからだ。
まぁ、簡単にいえばこの空気で私は邪魔者だ。
出口へと向かう。
「その前に一ついいか…?」
サスケの声が耳に入った。
「あぁ」
私は少しだけ気になり、ちらりと振り返った。
そこにあった光景に思わず足が止まり、振り返った時の状態のまま私は固まった。
ガッ
「…っ!」
サスケが、イタチを殴った。
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