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黒白ノ風
494 幻事
 「サチが幻術にかかったことはすぐに分かった。サチが一言も言葉を発しなくなったからおかしいと思ってな」

 「・・・」
つまり私はいつもうるさいと言いたいのか。



 「イタチを拘束してサチの幻術を解こうとしたが、幻術の中でどんな会話をしているか気になったからな…」

 「・・・」
幻術のなかを見る…
幻術を解けない、かけれない私からしてみれば未知の領域だ。



 「…幻術の中でのオレとサチが会話しているのを客観的に見た。・・・だからこそ冷静に会話の内容を聞けた」



 「・・・」
サスケはひとつ間を置いてから






 「・・・今の話は本当なんだな…」
静かに、ゆっくりと言った。




 「…そうだよ。イタ兄の今までの行動はサスケを守るためだけに起こしたもの」



 「オレを守るために…」
そしてサスケは私の言葉を確認するかのように口に出した。

その顔は深刻そのものだ。

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