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黒白ノ風
482 足止
長く続いていた森を抜けた。
今私達が足場にしているのは石造りの住居だ。
しかしその住居は寂れており、無造作に木が生え、廃墟と化しているものばかりだった。


辺りの景色に気を配っていたのだが、突如急接近するチャクラに気付いた。
・・・何がが来る。
このチャクラは…

 「スゴいチャクラ。それに速い!…来る!」
香燐も気付いたようだ。


ザッ
前方にある何の変哲もない電柱に人が降り立った。
 「ここからはサスケ君一人で行って下さい」
 「…やっぱり鮫か・・・」

 「イタチさんの命令でしてね…他の方はここで待っていてもらいましょうか。・・・特にサチさんはね」
 「・・・」
鮫…

 「フン…ちょうどいい」
 「・・・」
サスケがこれを利用しないわけがない。

サスケにとってイタチに復讐する場に私がいることは非常に厄介なのだ。


 「駄目だ!コイツを倒して皆で行こう!!」
そうやって香燐が反論するものの…
 「香燐…それとサチ・・・お前達はここで待て。これは俺の復讐だ」
 「チィ…」
香燐は渋々その場に留まった。

私も例外ではない。
どさくさにまぎれて鮫を振り切ろうとしていたのだが、バレバレだったようだ。


私に見向きもせずにサスケは鬼鮫の横を通過して更に奥へと進んで行った。

 「・・・」
ただ小さくなっていくサスケを私は見つめることしか出来なかった。

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あきゅろす。
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