黒白ノ風
480 心境
「なぜアイツをかばう…!サチは今、アイツの演技に騙されているのに過ぎない!」
「…じゃあ、もし里抜けした後のイタチの方が偽りだとしたら?」
「ありえないな」
「その確認は…?」
サスケはその場所に立ち止まった。
「するまでもない。・・・アイツは、イタチは一族を殺し、両親ですら戸惑いなく殺した!そんなやつを悪と言わずに何と言う!!?」
「・・・」
私も同調するようにその場所に止まった。
「何も知らねぇくせに首をつっこむな!!」
「・・・!」
サスケの言葉を受け、うつむく私。
確かに知らない。
「・・・」
けれど…
「…過去に・・・」
「・・・?」
「過去あったこととかさ、サスケとイタチの心境とかさ、表面上のことしか知らないけどさ…」
「このままだとサスケはきっと後悔する。」
「何だと…?」
サスケが写輪眼をあらわにし、その双方の瞳で私を睨みつけた。
「何を根拠にそんなことを言える!?一体何を…」
「どうかしたか!?サスケ!サチ!!」
サスケの言葉は言う途中で、香燐の声によってさえぎられた。
そして森の奥から香燐と水月と重吾が現れた。
「・・・」
おおかた香燐が私達のチャクラの乱れを感知してやってきたのだろう。
「…?戦闘でもあったのか?」
と香燐。
「・・・まさかのまさか、ケンカしたとか…」
水月は茶化すように言った。
しかし
「・・・」
「・・・」
香燐と水月が質問を投げたにもかかわらず私とサスケはいたって無言だ。
「…?」
「・・・なんでもない。行くぞ。」
少しの間の後にサスケは香燐達を冷静に対処した。
そして私を一目見てから
(俺は後悔などしない…!)
そう会話術を飛ばした。
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