黒白ノ風
479 思出
合流地点の近辺にさしかかった。
辺りは木々に覆い尽くされており、10m先が見渡せないほどだった。
「・・・」
先程から私はずっと考えていた。
このままでいいのかということを。
もう何十回自問自答したかも分からないほどに。
「あのさ、サスケ…」
「何だ?」
「・・・この復讐をさ、やめるなんてことはないの…?」
「・・・」
「・・・」
「…それはありえないな」
「何があっても?」
「あぁ」
「・・・」
サスケが復讐をやめることはにありえない。
昔も今も、感じていることだ。
「お前は昔暁に所属していたと聞いたがアイツの様子はどうだった?」
サスケの言うアイツとはイタチのことだ。
「・・・変人…かな?」
「…は?」
「私のこと妹とか言い出すし、髪結んでくれとか言ってゴム飛ばしてくるし、鮫によく殴られてたし、色々気遣ってくれてて優しかっ…」
「だが、それは偽りだ…」
「…違う」
「俺も騙されたからな」
「それは違う…!」
「・・・何がだ?」
「…それは」
言えない。
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