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黒白ノ風
469 前兆
 「えっと・・・このお風呂の効能は…切り傷、擦り傷、打ち身、捻挫、疲労回復…か。」
 「・・・」
 「なんかさ、こういう看板見ると回復してる気分になるよね」
だから毎回読み上げる。

 「・・・単純でいいな」
香燐からはそうとだけ返答が返ってきた。
 「いいでしょv」
それだけでもう嬉しいので幾分かテンションが上がった。



…単純かぁ。

・・・ん?
[単純]意味1、物事が簡単でこみいっていないこと。
[単純]意味2、物の考え方やとらえ方が一面的で浅いこと。
 「・・・」
うん、1であると信じよう。
何たって私は純粋だからねv


 「…やっぱり前衛の忍となると古傷が多いもんだよな…」
 「ん?あぁ私のことか」
 「サチ接近タイプだったか?爆発物を使う…中、遠距離タイプだと思ってたんだけどな」
私の傷の具合を見て香燐が呟く。

 「ん、私は色々やるよv」
忍術と体術はね。
 「確かに何するかわかったもんじゃねぇからな」
 「あは」
いい意味にも悪い意味にも聞こえるんだけど…



この後、私達は10分程度お湯に浸かってから体や頭を洗い、温泉を後にした。

部屋に戻り睡眠をとりはじめた私はまさかあんな体験をするなんで思ってもいなかった。

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あきゅろす。
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