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黒白ノ風
461 選択
グゥゥ
お腹の虫も鳴きはじめたことだ。
一旦宿屋の部屋に入ってから売店に夕飯でも買いに来よう。
どうせこの時間だから宿の夕飯はないだろうし。

 「香燐ー、部屋はどこ?」
 「あぁ。204号室だ」
 「ありがと」

綺麗に掃除されたエントランスを通り抜け、階段を徐々に上っていく。
足を踏み込むたびにぎしぎしと音を立てる床はどこか粋というものだ。
旅館に来たということを実感する。

204…204っと・・・
探してすぐにその部屋はあった。
木の板に、木目を裂くかのように204と記してある。

ガチャ
ドアを開くと鼻に纏うのは畳の独特なにおい。
奥にある襖を横に滑らせた。


 「わぁおv」
そこには絶景が広がっていた。
なんと、なんとサスケが布団に横たわっているではないか。
眠っているというのに眉間のシワが消えないところはさすがサスケといったところか。
 「・・・こ、これは…」
どうする…
1、スルーして売店へ
2、ここから眺める
3、近くで眺める
4、布団の中にお邪魔する

んざ、4でv
ファイナルアンサーいえーぃv


 「何がいえーぃだ」
 「!!」
しかし、サスケがいつの間にか起きてしまっているではないか。
 「(ちっ)…サッスンおはよ」
 「…舌打ちが丸聞こえだ。お前の不穏な考えを聞けば嫌でも起きるだろ」
 「わぁ。」
さっきの4つの選択肢を無意識にしゃべってしまっていたか。
今度から気をつけねば。

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