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黒白ノ風
460 感極
 「ちょっと香燐キミ、ゼリー買い過ぎだよ」
 「ウチの肌はコラーゲンが必要なんだよ」
 「…キミの体内にそんな普通の物質があるとは思えないね」
 「そういうテメーは脳みその芯まで水でできてるんだろ?」

 「・・・」
この独特な会話…
ガバッ
私は瞬時に起き上がった。
受付の人がびくっとなったがさして気にはならない。

売店の方からだ…
そう思い、売店に目を向けると私が会いたかった人の二人がいた。
香燐と水月。
なぜこの二人が一緒に売店にいるのかは定かではないが私が求めていた人には違いない。

 「・・・っ」
何だか感極まって泣きそうになったがここはぐっとこらえた。
ふかふかのソファーから立ち上がり、売店へと駆け寄る。
 「香燐ん〜〜水月〜」
 「・・・?」
 「・・・」
売店から水月が顔を覗かせる。
香燐も同じくだ。
 「あ!サチ!!」
 「サスケが怒ってたぞ」

 「あ、会いたかった・・・!」
もはや涙目の私に香燐と水月が引いていることは言うまでもない。
 「情報収集が終わったらもとの場所集合って言ってたの聞いてたか?」
 「うん・・・いろいろあって遅れちゃった…」
 「それはサチらしいな」

 「ん…迷子アナウンス聞いてた?」
 「・・・あぁ。」
 「・・・」
だったら迎えに着てくれても良かったんじゃないのか…?

 「・・・そういえばサスケが血相変えて受付には死んでも行くなよとか言ってたような・・・」
 「・・・」
うん。
きっとサスケも恥ずかしかったのだろう。

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あきゅろす。
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