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黒白ノ風
456 暗明
 「・・・まぁ、さっきみたいに言ったけどな、誰かが動かねぇと運命ってもんは変わらねぇ」
 「・・・」
ヲイ。
どっちだよ。
ちょっと目が覚めたような気分になってたけど今やまた目が閉ざされたような感じだよ。


じと目でナルトを見遣りながらそんなことを思っていると
 「・・・だからよ」
ナルトは体を伸ばしながらゆっくりと私の横を通り過ぎた。
 「サチの頼みは聞かねぇ。けどな俺はどっかのアホな抜け忍の情報をもとにエロ仙人のところに行く」

 「…あは」
 「いつも変な場面でありがとよ。どっかのアホな抜け忍」
 「うん!」
 「テメェに言ったわけじゃないけどな!!」
 「・・・嘘つけ」
 「あ??」

 「何でもアリマセン。いってらっしゃーい」
 「…けっ。じゃあまたな」
 「ん、またね」
猛スピードで駆け出すナルトを見送る。


と同時に普通にナルトと会話できていた自分に安心した。
どこか覚束ないような雰囲気になるのではないかと心配していた私が馬鹿のように思えてくる。


ここで改めて辺りを見回すと真っ暗。
天からは月の淡い光が降り注いでいる。
・・・さすがにサスケも私が帰って来ないから心配してるだろうな…
そういった考えをめぐらせてから地面を踏み込み、サスケ率いる蛇のメンバーが泊まる宿へと急いだ。

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