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黒白ノ風
44 後払
辺りがすっかり闇に染まったころ、私は胸騒ぎを感じた。
気になる。あぁ、超気になる。
私がミズキの右目の下にハゲと書いたことによって何かしら変わってなければいいけど…
原作は私の行動一つで変わってしまう。
なぜなら私そのものが原作には登場しないから。
実はあのマジックにはチャクラを強くする作用があり、ミズキが強くなってたりして。
んでイルカ先生がやられちゃったりして。
私はありもしない想像(妄想ともいう)をめぐらせた。
想像力豊かだと人生変わる。と思う。
様々な思考をめぐらせた末、現場に行ってみることにした。
家の中でじっとしててもどうせ眠れないと思うから。

格好は、どうする?
…普通の格好で行ったら何でお前がここにいるんだ?みたいなことになるから…
暗部の格好でいいか。
正体もばれなくて、ミズキに何をしてもとやかく言われない。暗部様々だ。
そう決意し、私は暗部の格好に着替える。
黒が基本の暗部服。
ノースリーブで動きやすいし超格好いい。
背中にしょってる剣がこれまたかっちょいい。使ってないけど。
面は兎。可愛いからこれにした。

全ての装備が整ったところで私は駆け出した。
目にも止まらぬ速さで屋根を伝い、ナルト達がいる森へと向かった。

私が森に到着したころ、ミズキがナルトによってボッコボコにされていた。
どうやら原作に変わりはないようだ。よかった。
私はボッコホコにされたミズキに目をやる。
右目のハゲという文字を期待していたのだが、右目のハゲという文字は額当てによって隠され、見えない。
額当ての装着の仕方がまるでカカシ先生のようになっていた。あまりにも滑稽な格好だ。
 「誰だってば?」
 (サチじゃねぇか。どうかしたか?)
ミズキをボッコボコにした張本人が平然と私に話しかけてきた。
 「口を慎め、ナルト」
とイルカ先生。流石イルカ先生、よく上下関係をお分かりで。
…でもイルカ先生に敬語を使われるのはなんだかこそばゆい。
 「ミズキの確保にきた」
 (気になったから、きちゃった)
それらしい理由をつけて今ここにいる。
 「姉ちゃん、誰だってばよ」
 (そうか)
 「私は因幡(イナバ)という者だ」
因幡とは、私の暗部時のコードネームだ。
兎のお面を貰った時についた名前である。
因幡の白兎。ちょっと真白たんをイメージした。
 「ではこれで」
そう短く言い、私はミズキの両足をつかんで引きずりながら去ってゆく。
後方からもげぇー、とか聞こえるのはきっと気のせいだろう。
その後私はミズキを牢屋にぶち込み、家路についた。
原作変えるって本当に難しくないか?こうしたらどうなるとかちゃんと想定した上で実行しなくては大変なことになる。
…というかこの一年間で原作少し忘れちゃったよ。
大まかなことしか覚えていない気がする。
………まぁどうにかなるか。

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